画像提供:野島雅(東京理科大学)
画像提供:瀬藤光利(浜松医科大学)
画像提供:松井文彦(分子研)
画像提供:坂本哲夫(工学院大学)
画像提供:本間芳和(東京理科大学)
画像提供:松井文彦(分子研)
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令和2年度より、日本学術振興会産学連携課では従来の産学連携研究委員会の構成を大幅に見直し、新しく産学連携委員会を設置して公募が行われました。 その初年度となる令和2年度に採択された本委員会では、わが国における先端計測技術に関わる産学連携活動の重要性に鑑み、急速に発展する人工知能技術の先端計測への積極的な取り組みを含め、社会をより良くするための新たな技術を生み出す議論の場を提供します。
(ア)学界から産業界に対する新たな課題解決の提案
(イ)産業界の複数の業種が共有する問題意識への取り組みを想定した学界への学術研究実施の提案
(ウ)学界および産業界から提案される協調領域の設計の検討
本委員会での先端計測技術という定義は、最先端の分析装置や計測技術という捉え方だけではなく、汎用技術であっても企業目的に応じて改良したり、理想状態にはない現物を観察するための試料作製技術など、従来技術の中でも日々変化している計測技術も含みます。
企業競争力を左右するこの先端計測技術の中で、産学が同じ土俵で共通の要素技術や材料課題を抽出して議論することを目的とします。 利益が絡み難しい場面のあるこの取り組みに対して、データ駆動型社会の到来により、個別の分析装置技術の進化の重要性は変わりませんが、異なる装置データや異分野のデータの融合から新たな価値を生み出すことが競争力を引き出す時代となりました。 本委員会では、様々なアイデアや工夫で新たな先端計測技術を研究している若手研究者ならびに第一線の研究者と、法人会員として参画していただく産業界メンバーとの議論を通じて、我が国の先端計測技術の将来設計の在り方を議論していきます。
素材産業、半導体産業、化学産業、医療産業、機械産業ほか、また分析機器開発、計測ソフト開発、システム開発ほか、さらには分析受託産業、機器販売産業、海外機器を含めた分析ビジネス・ソリューション産業ほか、あらゆる企業において、今後の計測技術がどの方向に進展すべきか、或いは発展していくのかは非常に重要な課題です。
このために新しいアイデアや工夫により要素技術開発を展開している研究発表を中心に、年4回程度の研究会を開催致します。 また研究会では、これまでの重要な分析技術に関して歴史感を含めた現在の要素技術課題を議論すると共に、時代に即した技術課題テーマを取り上げて議論します。 さらに産学連携でスモールチームを形成しての新たな協調領域の設計提案の可能性など、将来設計に関わる議論を展開します。
本委員会の提案となった母体は、日本学術振興会マイクロビームアナリシス第141委員会です。 設立時はそのメンバーが主体となり、そこから本委員会活動にご賛同いただく新たな学界会員、ならびに法人会員が研究会を経るごとに増加しています。
第141委員会で培った継続的な研究討論、また学生も含めて、企業の若手人材育成や国際会議開催などの学会的側面は、日本表面真空学会に設立されたマイクロビームアナリシス技術部会に引き継がれましたので、本委員会では、5年間という時限制約に適した運営を行います。 長期的な法人会員をご希望される方は、ぜひ技術部会をご支援ください。